フィリピンの政治家 1

2016年03月10日
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フィリピンのあれこれ
チャットのフィリピーナ日比国交正常化60周年の今年1月には天皇皇后両陛下がフィリピンを親善訪問されました。

アキノ大統領が昨年6月に国賓として来日した際に両陛下に対して招待の意を表したことに加え、 フィリピンでは5月9日に大統領選挙が控えているため1月のご訪問になったと言われ、アキノ大統領に対する日本側の信頼ぶりが伝えられています。

ただ、私は個人的にはアキノ大統領に対しては『偉大な政治家の息子』というイメージしかなく、フィリピンの政治家に多い汚職のイメージがない無難な点が評価されたのと、退任間近なアキノ氏が両陛下のご訪問を自らの政治活動の宣伝材料に使う懸念がなかった事もあるような気がします。

アキノ大統領の母親は故人である元大統領のコラソン・アキノ氏で、政治の世界が世襲制なのは万国共通のようですね。

でも私がアキノ大統領『偉大な政治家の息子』と言ったのは元大統領の母親よりも、父親である故ベニグノ・アキノ氏のイメージからです。

現在でもフィリピンの最年少記録である35際の若さで上院議員に当選するも、マルコス独裁政権下のフィリピンで国外追放処分を受け、1983年に帰国と同時に国軍兵士により空港で暗殺されました。

この時同乗していたTBSのカメラマンによる機内の映像と暗殺の背景や事件の検証を詳細に伝えていた報道番組は、今でも強く印象に残っています。

結局この事件が決め手となりマルコスは失脚に追い込まれ、1989年に亡命先のハワイで病死しました。

事件当時の私は特にフィリピンに興味はなく、国際的な世論に逆らって事件を闇に葬ろうとするフィリピン政府に対し、大きな不信感を持ったことを覚えています。

当時のアキノ氏はアメリカにおけるキング牧師のような存在で、こういう人物を敵視して公然と処刑するのが独裁政治の傲慢さなのでしょう。


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ロビンソン

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